8ヶ国語を話すマルチリンガルの個人ブログ

サウジアラビア滞在記その1

2023年3月、サウジアラビアのリヤドにて仕事で約2週間滞在してきました!
まずはざっくりと、見聞きして感じたことをご紹介します。

目次

アラビア文化と言えば?

実はドバイにも行ったことがない私は今回、リヤドシーズンというローカル万博イベント内のジャパンタウンでパフォーマンスをしつつ、現地の会社とビジネスの話をまとめるため、初の中東入りしました。

ビジネスコンタクトの相手方は、日本で育ち在日経験も長い方なので、すごく日本的(?国際的)。

一方でビザ手配は、サウジアラビア政府がするのですごくアラブ的。更に、ビジネスコンタクトの会社の方も当然現地の方なので、すごくすごくアラブ的な一面もありました。

アラブというと、、、
約束の時間通りに人が来ない
・女性は運転できない
男性しか外を出歩いていない
風紀警察がいる
・外国人の独身女性は渡航ビザが取得できない

などといったイメージがありますが、全て5年前までは本当でした!

2018年から近代化したサウジアラビア

それが2018年に今の王太子が政治に関わるようになることで、急に近代化政策にシフトしたこともあり、

女性も働けるようになった
女性だけで外を出歩くことができるようになった
・女性もヒジャブとニカブで顔を覆わなくてもいい
エンタメが解禁になり映画館やコンサートホールができた
・私たち外国人女性も制限なく渡航できるようになった

などなど、急速に「開けた」国へと進化しつつあります。

サウジアラビアのVision2030とは

それらはVision2030という経済、医療、エンタメ、健康、教育、ツーリズムなどの多分野で、サウジアラビアを発展させようという国家プロジェクトの一環。

ハード面だけでなくソフト面でも大きく変わろうとしている国の首都は、どこもかしこも建設ラッシュ。若い女性が深夜2時にひとり、シーシャバーで煙を吹かしていたりいる様子は、中東にいることをつい忘れてしまうほど。

数十年前、まだ小さな”漁師町” (fishing village)だった頃から、政府の仕事でドバイに通っていたという知り合いの言葉を思い出すのが、まさに今のリヤド。

初めて行ったサウジアラビアの第一印象

そんな噂を小耳に挟みつつも、実際に行ってみるまではどんな国なのか全く想像もできず、ドキドキしながら向かった中東の異国は、、、

古き良きアジアの文化を残しつつ急速に開発と進化が進む大親日国家、でした。

あえて全てを混ぜて言語化すると
航空券手配は直前で、10人中9人の渡航日や帰国日が予定と違い(間違ってる)8人のEチケット&ビザが渡航日前日に送られてくる
・とても安全で深夜3時に出歩いていても全く怖い思いをすることがない
9割以上のサービスが電子決済可で、現金がほぼ不要
文化・教育レベルが高く、大人が英語を理解できる人も多く、中産階級家庭13歳以下のほとんどは英語が話せる
・外資資本も多く入っており、ホテルや飲食業は欧米諸国の企業も多い
学習能力が高く、指摘したことはすぐに改善される場合が多い
・アニメ大好きな人も多く彼らは日本語をアニメから学んでいる

日本より進んでる一面も多いサウジアラビア

タクシーやローカル食堂では英語話せる人が少ないものの、いわゆる映えカフェや高級レストランではサービスの方が外国人であることが多く、英語が共通言語

オイルとデーツ以外の自給率は低そうですが物価指数は日本とあまり変わらなく(ちなみにガソリン代は1L70円くらい)地下鉄もモノレールも建設中未開通の現在は、100%車社会であるものの人口が多くないので交通渋滞はそこまで悪くない。

砂漠の国のイメージで、実際ドーハからの航路で窓から見渡す限り砂漠しか見えなかったけど、リヤドは地下水が豊富(?)らしく、水が足りない印象もありません。

ちなみにホテルの水道水で歯磨きしたり、沸かしてお茶飲んだけど、少し砂っぽい味がする以外は問題ありませんでした。

リヤドの人は英語が話せる人が多い

リヤドシーズンは大人5,000円程度のチケット代を払い入場するのと、歩いて1周するのに軽く1時間以上はかかる15エリア(10カ国)の中から、ジャパンタウンでショーを見たり、茶道体験ワークショップに参加する方は「みんな英語話せる、半数以上が日本語少しできる」と言っても過言じゃない。

ワークショップを通しては1日に50人弱、タウン内ですれ違いざまに話す人も含めると2週間で1000人以上の方と”交流”しましたが、肌感覚で感じたのは「半数以上の参加者が英語を理解できる」そして「13歳未満の子どもは概ね英語が話せて積極的

子どもの英語教育が進んでいる様子は、書店に行って明確になったので、また別レポートで書きます。

2018年頃までは女性が働けなかったサウジアラビア

アラブ圏では女性だけが街を出歩くということはほとんどありません(働けないし、車も運転できないし)。18年前にトルコ旅行した際も、イスタンブールから離れると、どこも男性しか歩いてなくて驚きましたが、リヤドもまだそういった一面はあります。

ローカル食堂に行くと男性で埋め尽くされていたり、ホテルのレストランやハウスキーピングスタッフが男性のみだったり(フロントには女性がいた)、

近代化された国からは特に男女差別的と批判されがちなイスラム教ですが、実は他の文化圏に先駆けて「女性の権利を確立させた」のが本当。男性が女性を「守る」カルチャーなので、普通にレディファーストだし、男性はみだりに女性に声かけたり触ったり写真撮ったりしないし、すぐプレゼントくれたり奢ってくれたりする(笑)

すごく親日なサウジアラビアの人

今までどんな国に行っても日本人と知った途端にすごく親切にしてもらったり、写真撮ってと言われたり、特別待遇してもらったりしたことはあるけど、サウジアラビアでもそうでした。

観光地で声かけられた人に「ぜひ食事をご馳走したい」と言われたり(男→男です)、買い物したらお願いしてないのにおまけしたり安くしてくれたり、「初めて会った日本人!」とUberドライバーが親しげにいろいろ話してくれたり。

日本人だっていうだけで海外を旅してこんなに歓待されるのも、喜んでもらえるのも久しぶりで、ある意味”新鮮”なサウジアラビア。

2023年3月現在、入国するのに必要な観光ビザはオンラインで取得可能ですし、ワクチン証明も不要なので、ぜひ多くの人に行って欲しいから、旅レポ続けます。