小さい頃から本がお友達というくらい読書が大大大好きな私ですが、読んだ瞬間に「あっ、これは売れるな」「映画になるな」と思う本たちがあります。2016年に念願の作家の仲間入りをさせていただいてから、知り合う方も作家の方が多く、毎年お送りいただいたりご縁をいただいたりで読む本も増えています。
もはや開店休業状態となっているブログですが、久々の投稿でご紹介するのがこちらの1冊。
世の中には、友人の本を大絶賛オススメすると「友達だからでしょ」「献本してもらったからでしょ」と挙げ句の果てにステマレッテル貼りたがる方もいらっしゃいますが(私の本もそうだった)これは本当にホンモノだから紹介したい1冊なんです。
私が小説や映画で「これはいいな」と思えるのは、読後、本の中の世界がじんわりと残るかどうか。そういう意味でいえばちょっと古い映画になりますが「マトリックス」は初めて観た時、”自分が住んでいる世界はマトリックスかも”と思えてしまい(今でも、もしかしたら、と時々思っている)その後の生き方や考え方にも少なからず影響しています。
話を戻します。前置きが長くなりましたが、この『パラレルワールドで待ち合わせ』(白石泰三著・サンマーク出版)は、私が個人的に「これはいいな」と思える1冊。実は著者の泰三さんはこの本の原作というか(本書もご自分で執筆されてます)基になるエッセイを2017年に執筆されていて、そのエッセイも本当に素晴らしかったんです。もちろんストーリーとか文章力とかもそうなんですけど、読後感がしっかり残って「ああ、こんな生き方したいな」と感じたのを覚えています。
そのエッセイが『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』『「龍使い」になれる本』など数々のベストセラーを手がけられているサンマーク出版の金子尚美さんの手で出版されるというのですから、1年前からそれはそれは楽しみでした。余談ですが発売1年以上前から発売がこれほど多くの人に待ち望まれる本も少ないと思うんですよね。
また話が逸れたので戻します。読後感の話でした。読後感というより、本を読み終わった後に読み手が何をするか、でしょうか。本について激しくディスカッションする、でもいいし、ボケーっと考える、でもいいし、小さなタスクをする、でもなんでもいいんですけど、読み終わって「楽しかった!さて、今日は何をするんだっけ?」ってすぐに気持ちが切り替わるんじゃなくて、しばらくその本の世界観がジワーって残ってしまって他のことが手につかないって感じかな。個人的に「ヤラレター」とも思ってしまうのですが(笑)
長々と書きましたが、まだ前置きでしたね。この本は一言で説明するとタイトルにある通り「喜怒哀楽がすべてギュッと詰まった、Love & Peaceなスピリチュアル恋愛小説」です。スピリチュアルが好きな人であれば、帯にもある【シンクロニシティ】【臨死体験】【パラレルワールド】【UFO】【龍使い】や本書に出てくる【バシャール(宇宙人)】【神社】【パワースポット】など”ヒットしそうなキーワード”だけでなくネタもたくさん登場します。スピリチュアルが好きじゃない人であれば、エンタメ恋愛小説として読むのに十分なストーリー展開が待ち受けています。34歳になるくらいまで本といえば小説しか読んだことがなかった私が保証しちゃいます。
この本はある程度の脚色が加わっているとのことですが、ベースは著者の白石泰三さん自身が体験された実話に基づいているんだけれど、臨死体験のくだりなんかは「生死をさまよっている間に夢を見てたのよね〜」と読んでしまうこともできるんじゃないかと思うんです。宇宙人とか、臨死体験とか、生まれ変わりとかって実話だと聞くと「えっ?」と思うけど、アニメや映画だとすんなり受け入れる方が多いじゃないですか。そんな感じでぜひお読みいただいたらと思います。
ちなみに私が個人的にグサッときたのは、オリジナルのエッセイを読んだ時も同じだったのですが、泰三さんが大事故に遭って生死の境にいる時、暗闇の中でふとある女性の姿が浮かび上がり、事故の5時間前にLINE電話で付き合うことになった彼女(野引香里さん、現在はご結婚されています)の存在を思い出したくだりです。何にもない真空のような暗闇の中「彼女に会いたい、会わないといけない」ことだけ思い出してこの世に戻ってきた。「私なら思い出すこと(ヒト)もないし、そのまま死んじゃうんだろうなー」と感じたことを覚えていますが、1年以上経っても同じ状況にあるという事実に衝撃。もちろん今、自分がやっている活動や仕事、かけがえのない仲間、友人に囲まれていますが”死にかけても戻ってこなきゃ”と思うくらい情熱を傾けられているかなぁと反省。2018年も10月になり、残り少なくなってきましたがここでちょっとテコ入れです。あれこれ分散している情熱をまとめないとね。
死んでも死にたくないほど打ち込んでいること、あなたにはありますか?
死にかけてても生きなきゃいけないほど打ち込んでいること、あなたにはありますか?