8ヶ国語を話すマルチリンガルの個人ブログ

川湯温泉でもマルチリンガル



先日、和歌山県の川湯温泉にマルチリンガルファシリ数名と行きました。
熊野古道から少し外れた山間の温泉地には川底から温泉が湧いているため「掘ったら温泉」、年中無料で楽しめるという、なんともうらやましい温泉です。冬季は温泉場の有志の方がブルドーザーでガガガーっと掘った広いスペースが仙人風呂として公開されています。公開浴場ですし混浴なので水着着用で、川の水と底から湧いてくる温泉との温度がいい感じで入り混じった場所を探してはいります。

天然のプラネタリウムを頭上に川湯に浸かるなんて情緒があって素敵だとは思いませんか?
夕食時に飲み残した日本酒片手に冷たい空気の中旅館からいそいそと歩くこと数分。河原の石ころで足ツボマッサージ効果を感じながらチャポンと飛び込んだところまでは良かったのですが、湧いているお湯の温度がそれほど高くないせいか温泉の温度も全体的に低め。浸かっている分にはいいのですが、なかなか身体が温まらないので出るに出られず1時間近く経った頃、イギリスから来られた詩人という方に声をかけられたファシリの3名。

以前は神戸に住み英語講師としても働いていたというイギリス紳士は、初めは日本語で話しかけてこられたのですが、私たちが英語が話せるとわかったら「What do you do for work?」「Where do you live?」から話が弾みます。さらには「日本には素晴らしい自然が多いですね。このような川の温泉って他にもあるのですか?」といった質問が。

同じような川の中の温泉といえば新潟県の赤湯温泉日本百名山の一つである苗場山ハイキングルートにある山小屋風の温泉旅館ですが、最寄りのバス停から徒歩3時間半という秘境とも言える温泉です。やはり川を掘って仕切ってあるだけの露天温泉なのですが、旅館が管理しているため登山道からは見えないよう控えめな衝立があり、男湯と女湯に分かれています。しかし山の夜は早いため夜10時になると発電機が止まり、あたりは真っ暗に。温泉も混浴OKとなります。

赤湯温泉へは元同僚の友人と行ったのですがハイシーズンだったため広い座敷に他の宿泊客と一緒に雑魚寝。広い部屋に案内されてお隣の方に「こんにちは」とご挨拶したら、なんとウズベキスタン人と日本人のカップル。同年代ということもありすっかり打ち解けて食事の後も食堂に四人残って八海山の一合瓶を何本も空けました。「深夜になったから混浴していいよ」宿の方に懐中電灯を借りて真夜中の登山道をしばし。真っ暗闇の中温泉に浸かりながら遠いウズベキスタンという異国の地の話を聞いたことを思い出しました。

名前と場所は違えどいずれも川の温泉。日本全国を探してもそう多くあるわけではないけれど、高確率で外国人の方と出会えるスポット(?)ですので、英語を練習してみたい方にオススメです。温かい温泉に「ふー」っと浸かるとリラックスするから、いつもより緊張せずに英語を話せるというメリットもありますよ!