8ヶ国語を話すマルチリンガルの個人ブログ

オンラインニュース拾い読み”THE FEMINIST LEGACY OF A NEWSWEEK LAWSUIT”

再び、アマゾンプライムビデオにハマってます。

本当はある仕事の締切があるのに、なんとなく気分が乗らない時って現実逃避をしたくなります。女性の現実逃避ナンバーワンは「家事」しかも「掃除・片付け」だと言われています。なぜか急にお風呂掃除を始めたり、カバンや靴のお手入れをしたくなるのです。

私の現実逃避ナンバーワンは、アマゾンプライムビデオ。”英語のブラッシュアップにもなるから”というのは言い訳です。

ちなみに言い訳は英語でexcuseと言います。そうです”Excuse me”(失礼)のexcuse。

I am not interested in your excuses, just tell me what happened honestly.
言い訳ではなく、何が起きたか正直に話して)

He is making an excuse by train being late.
(彼は電車が遅延したと言い訳しています


1970年代Newsweekであった本当のストーリー

今の一番の流行りはアマゾンプライムオリジナルの「グッドガールズ」1970年3月にアメリカの経済誌”Newsweek”(ドラマ内では”News of the Week”に社名が変更)で働く女性46名が職場において女性差別を受けていると訴えた史実にインスパイアされたフィクションドラマです。

前回はこのドラマについて書かれた記事をナナメ読みしましたが、今回は50年経った今のNewsweekがこのドラマをどのように紹介しているのか、ウェブ記事をナナメ読みします!

前回の記事はこちら:
オンラインニュース拾い読み”The Real ‘Newsweek’ Lawsuit”

Newsweek版ストーリー

オリジナル記事(英文)へのリンクはこちら:
‘GOOD GIRLS REVOLT’: THE FEMINIST LEGACY OF A NEWSWEEK LAWSUIT BY STAV ZIV ON 10/23/16 AT 8:30 AM

50年前であれば男性ライターがこの記事を書いていたことでしょう。(女である)私はリサーチやインタビューをしたかもしれませんが、男性がそれらを記事にしていたことでしょう。男性はキャリアアップしても「女性はNewsweekでは記事が書けないから」他へ転職するようアドバイスされたかもしれません。四十六人の女性が1970年に性差別訴訟を起こすまでは、それが何十年も続く「伝統」だったからです。

いくつかの点を除けば、ジャーナリズムの現場と強い信頼性のある女性キャラクターを忠実に再現したこのドラマはとても面白みがあります。男性キャラクターはやや微妙にぼかされています。しかし、このドラマのクリエイター、ライターでありエグゼクティブプロデューサーであるDana Calvoは脚本を読んだ(原作者の)Povichにアドバイスを求めると、実際のところ男性による女性蔑視はもっとひどかったと繰り返し言います。しかし(制作会社の)Amazonによる希望でこれ以上の描写はできなかったとDanaは付け加えました。

「グッド・ガールズ」は時代風刺ドラマです。ニュースルーム内の鳴り止まない電話やカチカチというタイプライターの音は今でも変わりません。Calvoは(1970年以来)大きく変わったこともある反面、ほどんど変わっていないこともあると話しました。
ジャーナリズム業界における男性の平均収入を100とした場合、女性の平均収入は83にしかならない。Women’s Medeia Centerの代表であるJulie Burtonは”The Status of Women in the U.S. Media 2015”の序文で次のように述べています。「人口の半分以上を構成している女性がレポーターとして活躍する機会は男性よりずっと低いことがわかりました。イブニングニュースで女性がカメラの前に座っているのは32%、紙媒体の記事は37%、オンライン媒体でも42%が女性によって書かれ、メディア全体で見ても女性が著名記事の記者として登場するのはわずか38%です。」

Newsweekとて除外者ではありません。(Povichが1970年の訴訟についての本を出版する前の)2010年Newsweekの”Young Women, Newsweek, and Sexism”において、Jessica Bennet、Jesse Ellison、Sarah Ballは、彼女たちが感じているフラストレーションについて記事にしています。60年代のNewsweekほどではないものの、3人は男性の同僚たちが彼女たちよりも早く出世し、中には女性記者によるアイデアが退けられた後に同じテーマで署名記事を書く機会を与えられているのを目の当たりにします。発行者の39%が女性にも関わらず、2009年のカバー記事49本のうち男性が担当しなかったのは6本のみ、と彼女たちは述べました。

しかし「1970年の私たち先輩のケースは稀な例でなかったように」彼女たちは40年後こう続けます「今日のNewsweekはユニークでも特別でもありません。」彼女たちの目的はNewsweekだけを特別に非難する訳ではなく、メディアを含む他の業界に共通の問題を取り上げることで人の目を向けさせたかったに過ぎない。

Bennet、Ellison、Ballの3人がこの記事を書いてからNewsweekは数回の身売りという大変動を経験した。今日では発行人の3分の1、そしておおよそ45%の記者しかもトップセクションに記事を書く7人の記者のうち2人が女性だ。(2016年)10月までに公開された41のカバーストーリーのうち19がスタッフ、契約、あるいはフリーランスの女性が単独あるいは共同記者として担当、2015年は48のカバーストーリーのうち女性が担当したのは19のみだ。

Povichは性的平等を実現することは女性のためではなく、男性や子供、そして社会のために利になると強調する。「これは女性だけの問題ではないのです」彼女は続ける「これはすべての人の問題なのです。」


記事から学ぶ英語表現

I might have (動詞)
(もしかしたら<動詞>をしていたかもしれません)

タラレバの表現として頻繁に使われる表現です。

When we look at it today…
(今になって考えてみると、見直してみると)

Jessica Bennett, Jesse Ellison and Sarah Ball had discovered the story of …
(ジェシカ・ベネット、ジェシー・エリスン、サラ・ボールは…を発見した)

〜has discoveredという表現は新しく何かを発見した、見出した時に使われる表現。遺跡などの場所にも該当しますし、人物、才能を発見した際にも頻繁に使われる表現です。

Povich emphasizes that achieving equality is not only for the benefit of women, but also that of men, children and society.
(Povichは性的平等を実現することは女性のためではなく、男性や子供、そして社会のために利になると強調する。)

Povich enphasizesでPovichは強調した、not only ~ but alsoは(〜だけでなく〜も)と高校で出てきた表現ですね!実際に使われている文章を見ると「なるほどー」と思うものの、なかなか実際使うことができないという方もいらっしゃるかもしれません。始めは真似で大丈夫なので、少しずつ使う機会を増やしてみてください。


意外と突っ込んだ内容だったのが当のNewsweek版紹介記事。冒頭に「50年前であればこの記事は男性記者によって書かれていただろう」とやや皮肉から始まり、途中でNewsweekとて除外者ではありません、と述べるなど全体的に辛口め。

同じテーマを扱った記事でも、書き手によってこれほど変わるということを、前回からの2記事で読み解いてみました。

オンライン記事は平易な英語で書かれている事が多く、コツを得れば読みやすい。マルチリンガルメソッドでも興味のあるテーマで検索してすき間時間で読む事をオススメしています。

こんなテーマで読んで欲しい!というリクエストがございましたら募集しています。ナナメ読みして欲しい記事があれば、どしどしメッセージください。